2024年11月の記事一覧

6年「教材の世界に入ること」(11月14日)

 先日、劇団ひとみ座さんによる、人形劇が行われました。ひとみ座さんたちによる、素晴らしい演出の数々、目を惹く人形や小道具、引き込まれるお芝居などを目の前にして、子供たちはお話の世界に没頭していました。終わった後も子供たちは人形劇の感想を興奮冷めやらぬ様子で口にしており、いかに夢中になっていたかが伺えました。

 これだけの感動と余韻が生まれるということは、子供たちがそれだけその世界に入り込んでいるということです。それは普段の授業も同じで、どの教科においても学びの世界に入り、没頭しているときの子供たちは、とても生き生きとしたよい表情を見せてくれます。

 先日、道徳の学習で『青の洞門』という話を読みました。その話では、昔主人殺しの罪を犯した僧の了海という登場人物が、罪滅ぼしのために、たがね(石を砕くための道具)と槌だけで、21年かけて300mもの長さの穴を堀り、トンネルを作り上げた場面が出てきます。しかし、その話の時代は江戸時代。また、たがねと槌という馴染みのない道具を使って穴を掘っていたということもあり、それがどれほど大変で、偉大なことなのか、子供たちはあまりピンと来てない様子でした。

 そこで、実際に石砕きを経験することで、教材の登場人物が行ったことが、どれほど大変なことだったのかをイメージすることができるのではないかと考え、実際にやってみました。全員たがねと槌を使い、力一杯石を砕くために叩きます。しかし、砕くことはおろか、石の表面を削ることも難しい様子で、「え?硬い!」と驚いていました。15分ほど行いましたが、石の一部が割れるだけに留まりました。

 この瞬間、子供たちは了海がどれほどすごいことを行ったのかを肌で感じていました。教材を読んだだけでは得られなかった、体験による実感です。そして、教科書の中での出来事という感覚だったものが、より身近なものになったということでもあります。教材の世界に入り込み、没頭することで得られる学びは、子供たちにとって素敵な財産だと私は考えます。これからも学びを楽しみ、学びの世界に没頭してほしいと感じました。(KN)