2024年6月の記事一覧

6年「『権利』と『義務』、『自由』と『責任』」(6月20日)

 先日の道徳の学習で、「ピアノの音が…」という教材文をもとに、「権利」と「義務」について考えました。

 この教材文は、埼玉のとあるマンションでの出来事で、管理組合の方にインタビューした話がそのまま教材になったものです。組合にあるクレームが入り「ピアノを練習している音がうるさいから裁判を起こす」とのこと。どうするべきか悩んだ挙句、組合の方がとった行動は「対話」。当事者同士で話し合いの場を設けます。そこで双方が理解し合い、最終的にはとても仲良くなれた、というお話です。

 子供たちとの授業の中では、最終的に理解し合えたところまで教材を読み進めることはせず、「実際に当事者同士の立場に立ち、互いの権利を尊重し合えるように話合いをしてみてください」と伝えました。すると子供はそれぞれの役割に分かれて話合いをスタートさせました。下のセリフはその時のやりとりの一部です。

「ピアノの音がうるさくて困ってるので、何とかなりませんか?」

「すみません。でも私もピアノを弾きたいので…。何かいいアイデアはないですかね?」

「ピアノの位置を変えたり、ヘッドホンをつけられるピアノに変えたりはできますか?」

「部屋が狭くて移動が難しいし、そんなにお金がないので…」

「じゃあ、お互いの部屋の壁に防音できるものをはるのは?」

「それならできそうですね!」

 この2人のやりとりでは、どちらか一方が我慢を強いられたり、互いの権利を侵害したりすることなく、話合いを通して双方が納得のいく方法を模索していることがわかります。このやりとりを見ていた子たちも、「納得いくまで話し合って、理解し合うことが大切だと感じた」「互いを思いやることが大事」など、互いの権利を尊重することの大切さを感じていました。

 私たちは普段の生活の中で、たくさんの「権利」をもっています。しかし、自分の権利を主張してばかりでは、他の誰かの権利を奪いかねません。権利を主張するということは、同時に自分以外の人たちの権利を尊重する「義務」もあるのだということを忘れてはいけないと考えます。「権利」という「自由」の裏には、「義務」という「責任」もあるのだということに気付いた子供たち。今回の学びをきっかけに、互いを思い合い、尊重し合うことを体現していってほしいと思います。(KN)